ボローニャとは?

ボローニャ

ボローニャの街並み ©Bologna Welcome Wildlab per BW

フィレンツェから約2時間の場所に位置するボローニャは、食材の豊富なエミリア=ロマーニャ州にある美食の都として知られ、イタリアの中でも魅力的な目的地の一つです。中世までさかのぼる素晴らしい食文化を持ち、ボロネーゼのラザニア、トルテッリーニ、ラグー、ボロネーゼハムなど、世界で最も愛される料理のいくつかを生み出した場所でもあります。

Ristorante da Nello al Montegrappa ダ・ネッロ・アル・モンテグラッパ

本場ボローニャで味わう、濃厚な味わいのラザニア ©︎ Travel Europe

この北イタリアの都市は、西洋の中で最も古い大学があり、音楽シーンは非常に豊かで、ユネスコの創造音楽都市に指定されています。古いものと新しいものがシームレスに融合している様子に感銘を受けます。

16世紀に建てられたヨーロッパ最古の大学「旧ボローニャ大学(アルキジンナジオ)」。世界初の人体解剖が行われた大教室があることで知られています。©Bologna Welcome Wildlab

6世紀のゴシック様式の大聖堂のすぐそばにポップミュージックバーがあったり、ボローニャの特徴的建築ポルチコ(柱廊)に広がるアーケード街を楽しんだり、また広場で様々な食材も買える屋台が出ていたりと歴史的な建造物が残る中でいろいろな楽しみ方ができます。

マッジョーレ広場

ボローニャ観光の中心「マッジョーレ広場」。広場の周りにある屋根付きの回廊(アーケード)「ポルティコ」は、2021年に世界遺産に登録されています。 ©Bologna Welcome

美食の街で、レストランとカフェ巡り

ボローニャに興味を抱いたきっかけは、この地で100年以上前からエスプレッソ、コーヒーを作ってきた老舗の 「フィリコーリ・ゼッキーニ(Filicori Zecchini)」 との出会いでした。高品質な商品を世界に送り出すための徹底した生産体制。 Filicori Zecchini 社の3代目社長の Filicori 氏や本社の取材を通して、コーヒーを扱っているカフェやレストランを紹介していただき、その店舗を通して、ボローニャの食を体験をしてみました。

ダ・ネッロ・アル・モンテグラッパ
Ristorante da Nello al Montegrappa

Ristorante da Nello al Montegrappa ダ・ネッロ・アル・モンテグラッパ

©︎ Travel Europe

「ダ・ネッロ・アル・モンテグラッパ」は、1948年創業の老舗レストラン。ボローニャの伝統料理を大切にしながら、ジビエや魚介、トリュフ、ポルチーニなど季節の食材を使った料理を提供しています。

Ristorante da Nello al Montegrappa ダ・ネッロ・アル・モンテグラッパ

©︎ Travel Europe

市場で仕入れた新鮮な食材を活かすため、その日のおすすめを聞くのも楽しみの一つ。温かい接客と丁寧なサービスも魅力で、予約は必須。

Ristorante da Nello al Montegrappa ダ・ネッロ・アル・モンテグラッパ

©︎ Travel Europe

食後はデザートに合わせ、 Filicori Zecchini のエスプレッソで締めくくるのがおすすめです。

イ・ポルティチ
I Portici Restaurant

I Portici Restaurant

©︎ Travel Europe

ボローニャ中心部の旧エデン劇場を復元したリバティ様式の内装が美しい「イ・ポルティチ」は、ミシュラン1つ星リストランテ。若き料理長ニコラ・アンヌンツィアータ氏による、地中海風でバランスの取れたコースは、5品(ロラ・プレチーザ)、7品(ラ・スプドラータ)、9品(ラ・ルーチェ)の3種。

I Portici Restaurant

©︎ Travel Europe

I Portici Restaurant

今回は、ロラ・プレチーザを予約、5品ですが、実際には、前菜や数種類のパンなども合わせると10品コースのようにも感じられます。©︎ Travel Europe

どのコースにするか予約時に選び、ソムリエによるワインペアリングも楽しめます。落ち着いた格調高い雰囲気で絶品料理を堪能できる名店です。

ボッテガ・ポルティチ
Bottega Portici

Bottega Portici

©︎ Travel Europe

「ボッテガ・ポルティチ」は、ボローニャのシンボル・2つの斜塔(アシネッリの塔 ガリセンダの塔)のすぐそばにある人気店。店内ではガラス越しに職人がトルテリーニやタリオリーニなどの生パスタを手作りし、その場で茹でたてを提供してくれます。

Bottega Portici

©︎ Travel Europe

注文はセルフ方式で、スムーズに受け取れるのも魅力。タッチパネルは英語も選択できて、メニューの写真と説明を見ながら注文ができるので安心。

朝食から夕食まで営業しており、焼きたてペイストリーや本格コーヒーも楽しめます。カジュアルにイタリアの伝統料理を味わえるお店です。

Bottega Portici

©︎ Travel Europe

今回は、生ハムとパスタ、ティジェッレ(エミリア・ロマーニャ州 モデナの郷土料理で小さな円盤状のパンに具材を挟んで食べる料理)と飲み物がセットになったEmilia Menu(14.5ユーロ)に、オプションでトルテリーニとラグー(ミート)ソース(3.0ユーロ)、エクストラのパルメザンチーズ(0.5ユーロ)、デカフェのエスプレッソ(1.5ユーロ)を追加しました。

グラン・バール・ボローニャ
Gran Bar

Gran Bar

©︎ Travel Europe

「グラン・バール」は、ボローニャ旧市街の中心、マッジョーレ広場近くのVia d’Azeglio沿いに位置する人気カフェバーです。地元出身の歌手ルチオ・ダッラも愛した店として知られ、開放的なテラス席でワインやシャンパン、高品質なアペリティーヴォ、昼はサンドイッチや前菜などの軽食も提供。

Gran Bar

©︎ Travel Europe

フレンドリーで丁寧なサービスがまるで自宅にいるかのようなくつろぎを演出してくれます。アメリカーノ1.5 ユーロ、ブリオッシュ1.5 ユーロと、コスパも◎。

カントン・デ・フィオーリ
Canton de’ Fiori

Canton de' Fiori

©︎ Travel Europe

「カントン・デ・フィオーリ」は、イタリア伝統の“バール・タバッキ”スタイルで、カフェや軽食、アペリティフが楽しめるお店。

Canton de' Fiori

ボンボリーニ(3ユーロ)、アメリカーノ(1.8ユーロ)©︎ Travel Europe

アペリティフやワイン、ビールの種類が豊富で、軽食としてピアディーネやサンドイッチ、サラダが楽しめます。ガラスケースには焼きたてのブリオッシュやボンボリーニも並び、特製クリーム入りコーヒーが人気。テラス席もあり、開放的な雰囲気のなか一息つくのにぴったりの一軒です(テラス席で食べるときは、2.5ユーロが別にかかります)。

ガンベリーニ
Coffee Patiserie Gamberini

Coffee Patiserie Gamberini

©︎ Travel Europe

「ガンベリーニ」は、1907年創業のボローニャ最古のパティスリー。ウーゴ・バッシ通り12番地のポルティコ(柱廊)下に位置し、朝から温かいブリオッシュの香りが通りに広がります。店内ではパスティッチェリア・サラータ(プチスイーツ)と濃いエスプレッソを楽しめ、地元のビスコッティやギフト向けスイーツも豊富。

Coffee Patiserie Gamberini

©︎ Travel Europe

おやつ時にちょっと一息いれてはいかがですか?

古都ボローニャは、美食と文化が息づく街でした。 「フィリコーリ・ゼッキーニ(Filicori Zecchini)」 のエスプレッソをはじめ、地元の人々に愛されるレストランやバールには、素材と伝統に対する深い敬意が感じられます。コーヒーをきっかけに広がったこの街での体験は、味覚だけでなく心まで豊かにしてくれるものでした。次の旅先に、ぜひボローニャを。