
博物館のメインエントランスにはアメリカのガラス彫刻家デイル・チフーリ(Dale Chihuly)の作品『V&A Rotunda Chandelier(2001年)』が展示されている ©︎ Travel Europe
ロンドン・サウスケンジントンにある「ヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)」は、装飾芸術とデザインの分野で世界最大級の規模を誇る博物館です。1852年に開館し、現在では約230万点にも及ぶ貴重なコレクションを所蔵しています。
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中世から現代まで約3,500点の宝飾品を展示するジュエリー・ギャラリー。エリザベス1世の宮廷贈答品や、アール・ヌーヴォーのルネ・ラリックの作品、カルティエのダイヤモンドティアラなど、貴族の華麗な装飾やルネサンス期の精緻な細工、現代デザインまで、時代を超えた名品の数々が並ぶこの展示室は、V&A屈指の必見スポットです。
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「Cast Courts」は、トラヤヌスの柱やダヴィデ像の巨大複製が並ぶ壮大なギャラリー。19世紀の英国で「誰もが世界の名作を学べるように」との願いから生まれた芸術教育の場です。
芸術家や学生たちは、原寸大の石膏模型を通じて、西洋美術の構造や美しさを体感的に学びました。模倣を通じた学びの価値を体現する、V&Aの教育的精神が色濃く残るギャラリーです。
(参考:History of the Cast Courts)
日本の漆工芸や1851年ロンドン万博に出展された家具から、先進的な現代デザインに至るまで、6世紀以上に及ぶ英国と世界の家具を網羅するギャラリー。
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アメリカ建築界の巨匠フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright, 1867年 – 1959年)や、チェスカチェアやワシリーチェアなどで有名なマルセル・ブロイヤー(Marcel Breuer, 1902年 – 1981年)、シェルチェアのチャールズ&レイ・イームズ夫妻(Charles Ormond Eames, Jr, 1907年 – 1978年 / Ray-Bernice Alexandra Kaiser Eames, 1912年 – 1988年)、18世紀のロンドンで活躍した装飾性の高い家具で知られるトーマス・チッペンデール(Thomas Chippendale、1718年 – 1779年)など、デザイン史に名を刻む多くのデザイナーの作品を実際に見ることができます。
螺旋状のブックシェルフがユニークなRon Arad『This Mortal Coil(1993年)』 / アメリカ・イリノイ州 ウォード・ウィリッツ邸のためにデザインされた背の高いFrank Lloyd Wright『ダイニングチェア(1902年)』、オフィス家具としてデザインされた『アームチェア(1904年)』、『アームチェア(1937-1939年)』©︎ Travel Europe
ロンドン出身の画家兼家具職人と評される George Brookshaw による『Pier table(1785年頃)』 / 背もたれの装飾が美しい Thomas Chippendale『チェア(1755年頃~1770年頃)』 ©︎ Travel Europe
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ミケランジェロやロダンをはじめとする巨匠の作品から近代彫刻まで、4世紀から現代にわたる多彩なコレクションを鑑賞できます。大理石や青銅など素材も幅広く、ヨーロッパ彫刻の変遷を時代ごとにたどれる必見の展示です。
その他にも、3,500年にわたるガラス製造のデザインと技術の発展を体感できるガラスギャラリー(Room 131)や幻想的なステンドグラスと銀細工の展示(Rooms 83–84)、イスラム世界の芸術と文化を体感できるイスラム美術ギャラリー(Room 42)など、見どころがたくさんあります。
V&Aの中心部に位置するジョン・マデイスキー庭園(The John Madejski Garden) ©︎ Travel Europe
V&Aの中庭「ジョン・マデイスキー庭園」は、館内の静かなオアシス。季節ごとに異なる花や緑が楽しめ、晴れた日にはベンチでひと休みするのに最適です。ガラス天井のある周囲の建物や美しい噴水も目を引き、館内の散策の合間にゆったりとした時間を過ごせます。
また、1852年開業、世界初の美術館併設カフェ「The V&A Café」も外せないスポットです。カフェの詳細はこちらをご確認ください。
The V&A Café ©︎ Travel Europe
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館内の彫刻ギャラリーの近くにはV&A Shopがあり、コレクションにインスパイアされたグッズや雑貨、アートブック、文房具、ジュエリーなどが揃います。デザイン好きにはたまらないアイテムばかりで、特に、ウィリアム・モリスのデザインを用いたトートバッグやノート、装飾品が人気です。また、オンラインショップもあり、来館後でもお気に入りのアイテムを購入できます。
V&Aは入場無料ですが、一部の特別展やイベントは事前予約が必要です。公式ウェブサイトから最新の情報と予約方法をご確認ください。
(取材年:2025年)
※内容は変更される可能性があります。最新情報は公式ウェブサイトなどでご確認ください。
V&A South Kensington
ヴィクトリア&アルバート博物館
開館時間や営業時間、定休日は変更になる可能性がありますので、事前にご確認ください。